スクール・オブ・ロック(School Of Rock)
学校でロック、という背反性が面白い
タイトルはSchool of Rock、ロックの学校。ここに出てくる、ジャック・ブラック演じるデューイは教員ではありません。バンドをクビになり、生活費(家賃)を稼ぐ必要に迫られ、ルームメイトの友人になりすまして名門小学校の代用教員でバイトする、というロック・ギタリストです。彼は、単なる金稼ぎのつもりで、授業中はrecess(休憩)、と宣言するなどむちゃくちゃな授業を始めます。そんなの、教育じゃありません。学校じゃありません。
他の教員の受け持つ音楽の授業を偶然見かけ、生徒たちに音楽の才能があることを知ることに。そこで、彼らにロックを教え込み、School projectで発表するんだ、とウソを言って、自分が出たかったバンドコンテストに出場させようと企みます。ロックを教える、っていったって、結局は自分が賞金を得たいと思っているだけで、子どもたちを利用しようと思っている自己中心的な男です。そんなの、教育じゃありません。学校じゃありません。
デューイ自身も言っているように、「ロックの本質は反抗」です。巨大な力を持つ権威・権力に反抗し、管理抑圧されてきたことへの怒りのエネルギーがロックンロール、なんです。指揮者の元、一体感を持って演奏するクラシックこそ学校にふさわしいのであり、人に盾突くロックは一番似つかわしくないんです。だから、ロックを教えるなんて、学校じゃありません。いや、学校で教えるロックなんて、ロックじゃない、と言った方が正しいでしょう。
その、背反性をうまく利用したのが、この映画です。
これまで学校を舞台にした映画には、高い人間性を持った教員が常識にとらわれずに子どもたちと向き合い、子どもたちを成長させていく姿が描かれてきました。
しかし、デューイは全く違います。我がまま勝手、言い邦題の偽教師が、同僚教師たちにロック授業を見られないように、子どもたちに「監視」や「アリバイ作り」までさせてロックをやり続けます。その様子を見て、日々親や教師達に厳しく管理されてきた子どもたちが共感を持ち、自分の気持ちを表現し始める所は、自然な流れです。その過程を教育と呼ぶのには無理がありますが、「そんな生き方でもいいんだ」「自分は自分のままでいいんだ」と安心させてくれるので、むしろ「体を張ったカウンセリング」とでも言えるかもしれません。
そして、最後に子どもたちが自らの意志で行動することになるわけです。そう、反抗することも戦うこともロックなんですが、自分を表現することも、自分自身の存在を肯定することも、行動することもロックンロールなんですよね。学校でロック。自分勝手と自己表現の境目は判別し難いですが、この学校の子どもたちに必要だったことがロックの精神だったんですね。
最後に一言。演奏場面も楽しい映画です。子どもたちが本当に演奏しているですね。演技ができる人を選んだんじゃなく、演奏できる子を探したそうです。子どもたち全員が控えめなのは、演技と言うより、地のままなのかな。唯一、ハリウッドの有名子役、クラス委員のサマーちゃんの優等生ぶりは、この手の映画には不可欠ですね。大人ぶった発言は、ロックンローラー・デューイの癪に障るのがよく分かります。彼のサマーちゃんの扱い方には抱腹絶倒でした。また、最後の演奏場面、デューイの衣装はネクタイに半ズボン、って、これは完全にAC/DCのギタリスト、アンガス・ヤングですね。これまた笑いが止まりませんでした。
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» スクール・オブ・ロック [ホテル・ジワタネホの洋楽訳詞ブログThe Cinema Show]
= School Of Rock (Zacks Song) / School Of Rock =
== ロックの学校で僕は生まれ変わったんだ! ==
{{{No.271}}}
映画「スクール・オブ・ロック」をDVDで観ました。ロックファンに評判になっていた映画だったけど、なかなか観る機会がなく、最近レンタルショップで借りてきて観た次第です。
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