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2010/01/06

サロゲート(Surrogates)

もしブルース・ウイルスがブロンド髪だったら

Surrogates1  飛行機で見ました。日本公開前のレビューになるので、気をつけてレビューを書きます。

 自分の分身としてのロボットが仕事をするなど社会生活を営み、自身は家庭での生活のみに生身を使う、という発想で描かれたのがこの映画です。従来のロボット映画と違うのは、サロゲート(surrogate:代理人)と呼ばれるロボットが、本人の「理想とする姿」で自分の名を名乗り、仕事をしている、ということです。「自分の名前で」という点が面白いところです。代理になって動けば匿名性を持たせることが可能ですが、あえて匿名性を持たせないでロボットを操作するわけです。

 だから、そのロボットは、本人の容姿における「理想や願望」を体現します。その代理ロボットの姿(本人たちが二役演じているんでしょうね)が可笑しいんです。みんな妙に若返るんですね。ブルース・ウイルスに至っては、最初の登場で誰だか分からなかったくらいです。ブロンド髪がふさふさしているブルースなんて、笑うしかないでしょう!一種のコメディーじゃないか、と映画の趣旨を疑ったくらいです。

 でも、登場人物(最初はみんな代理ロボットのみの登場)の生身の姿が現れるたび、ロボットよりも疲れ切った表情を見せます。そのあたりから、面白さよりも、見ていて辛くなってくるんです。そうだよ、みんな疲れ切っているんだよ、この社会で暮らすのに、と。

 また、こんな社会、みんな実際に望んでいることなのか、と疑問にも思いました。社会生活の中には、そとで様々な人に出会い、つながりを持ち、コミュニケートし、そして身体の関係ももったりする。代理ロボットでそんなことしても、面白くないでしょ。それとも、ネット社会でコミュニティを作るのと同じなんでしょうか。「匿名性」がネット社会のキーワードだと思うのですが、このサロゲート社会は匿名性を持たせてません。あまり魅力的には見えない社会なんです。決して「理想的」には見えないんです。映画では冒頭で「殺人などの犯罪が激減する」としていますが、むしろ逆では、と思えたのは私だけなのかな。ロボットを殺しても殺人にならないなら、犯罪は逆に増えるんじゃないか、と。

 ここに、この映画の無理な設定を感じます。この社会が理想的であるからこそ、そんな社会に対する警鐘となるメッセージが込められるのですが、そうはなっていないと感じるんです。だから見ている側は、主人公に感情移入できない、ストーリー展開に理解が進まない、という事態になりやすいんじゃないかな。

Surrogates2  また、ロボットを倒したのに、その操作をしている人まで死んでしまう、という事件が冒頭に登場します。これをどう種明かしするか、楽しみにしてました。が、期待しすぎた自分を恨みました。もっとも、中盤以降のストーリー展開がテンポよすぎて、何をそんなに慌てるの、何が問題なの、と見る側の理解のペースを越えてストーリーが進んでしまう点の方が問題だったかもしれません。
 そして、せっかく匿名性を消して進んだストーリーなのに、それを使っちゃイカンだろ、という「禁じ手」を使っちゃって、エンディングに入っていきます。そのため無理やりエンディングにした、という印象が強くなり、緊迫感がありません。ここを詳しくは書きませんが、サスペンスもので緊迫感に欠けると、面白さはなくなるんですよね。ストーリーの複雑さよりもマズイ。

 そこで考えました。この映画、サスペンス調になっていますが、コメディータッチにした方が面白かったんでは、と。徹底して、匿名性をネタにもって行った方が面白かったんでは、と。思い切って、ブルース・ウイルスの代理ロボットだと思っていたものが、実はラダ・ミッチェルが操作していたんだ、とか、そんなどんでん返し風にすれば、と。

 面白い発想だっただけに、もうちょっと何とか面白い作品になったんでは、と思った次第です。

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コメント

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。(^.^)

この映画、もう観られたんですか!
余り評判は良くないみたいですね。
私は映画館の上映前の予告編で何度か観ましたが、
ブルース・ウイリスのロボットの所で笑ってしまいました。(^^ゞ
確か、上映時間が1時間29分でしたか?時間が短いから
禁じ手を使わないと終われなかったんでしょうか?(^_^;)

ミストさん、こんにちは。
飛行機の機内でみたので、面白さが減ったのはそのせいかもしれません。面白いアイデアだとは思うんですけどね。一番の問題は、サロゲート社会が全然魅力的じゃない、ということに尽きるんじゃないかな。

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