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2009/03/17

ジュノ(Juno)

コメディとして◎、でもPG18だなあ

41gy0azkwel  16歳で妊娠してしまうが、中絶せずに妊娠を決意し、養子縁組み先を見つける、というストーリー。まず、すでにどの紹介サイトでも解説されている主要プロット設定そのものがユニークで、どんな展開になるんだろう、というワクワク感を与えてくれる。ただ、この手の映画はアイデア先行で、オチがつまらない、という結果になることが多い。さて、どちらだろう、と思い観賞。

 結論から言えば、コメディとしては良質、オチも妥当な線、後味は悪くない。◎、といったところ。でも、これを現実に投影してしまいそうな、影響を受けそうな世代が見ると、ちょっとマズくないかい、という点もあり、マイナス点あり。現実はこうはいかないよ、コメディとして見てね、誤解しないで、という思いも沸く。自分の子どもには見せたくないなあ、という思いもあり、PG18にでもしたらどうかなあ、、、、ってところでしょうか。

 まず、カット割りや風景の見せ方は面白い。小道具が効いている。ひじ掛けソファーイス、ジュース(水?)のボトル、ハンバーガーフォン、など、どれもどうでもいいような小道具でこだわりを感じる。
 台詞も、今どきの高校生らしい台詞がポンポン飛び出す。主人公ジュノの、ワガママで勝手気ままで、それでいて自分の本心をうまく表現できないところは、可愛いし、可笑しい。 ジュノの相手が、気の弱そうな、優しそうな、陸上部の男の子、というのも、可愛いし、可笑しい。そんな2人が、スルか? そのギャップがまた可愛いし、可笑しい。
 もっとも、相手の男の子を問い詰めないお父さんと継母というのは、現実的ではないし、即決で娘が出産するという結論を、あっという間に賛成し、協力的になるのは、どうかなあ、とは思うが、コメディの命とも言える、テンポを崩さない、遅くしない、と言う点ではこのプロットは正しい。
 そんな中で、大人たちが何度も使うsexually active(性的に活発)って表現に、笑いがこみ上げてくる。そういえば、日本でも「不純異性交友」(漢字あっていたかな?)といった言葉、大人たちは真面目な顔して使っていたね。早い話が、「高校生のくせにセックスするとは何てことだ」と言いたいのを、sexually...とか不純、、、と、遠回しに言うんだよね。さらに可笑しい。

329516_01_02_02  里親となる夫婦と、ジュノの関わり方、ほほ笑ましい。ここで、ジュノが夫婦に無関心でいるようでは、ジュノの人柄にクエスチョンが付く。自分の子どもを育ててくれる人には、幸せでいて欲しい、というのは、幸せを分かち合う精神の賜物ではないだろうか。幸せとは、世間一般で言われている幸せとは違った形もありうるのであり、この映画での幸せのあり方の提示方法は、ある意味、その「別の幸せ」を見せてくれているのだろう。違った形が合ってもいいじゃないか。

 でも、あくまでフィクションであってほしいストーリー展開ではある。最後に、もし、「これは実話です」なんてクレジットが出てきたら、即座に星1つ、だったかな。現実にはこう進めるのはやっぱり良くない、と言う思いが強い。sexually activeな16歳前後の子どもたちに、妊娠・出産、そして「里親を探すって方法もあるんだ」と思わせちゃあ、マズイでしょう。今のミドルティーンは、現実と理想、または仮想との区別ができなくなりつつあるような気がする。想像力を欠き、いざという時には責任回避や他力本願的な行動をする。そんな彼らに、この映画を見せて、勘違いさせてしまったら、、、と思うと、PG18にでもして、見せたくないなあ、、、。正直言うとね。で、マイナス2。

329516_01_07_02  最後に、サウンドトラックは、バラエティに富んでいてよい。なにより、エンディングで歌われる歌がほほ笑ましい。ネタバレしたくないので、詳細は書かないが、監督のセンスの良さを感じる、爽やかな終わり方だと思う。で、プラス1。総合で4。

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コメント

 やっと最近見る気になってみました。すごーくよくできると思った。でもおっしゃるとおり、基本的にはファンタジーですね(アメリカ人の評価もその線ですね)。でも海外在住の経験があると、ストーリーは案外ありそうな話だと妙に納得してしまいます(キャラクターはすこしリアリティにかけているけど)。「ちょっと軽いけどこんな感じじゃないか、現実って」ってね。
 かなり個人主義だから、両親の反応もありえなくないし、ジュノの台詞だって、英語で聞いたらそんなに悪くない。「例え」がぶっ飛んでるけど、基本的に英語(ユーロ・インディア圏の言葉ほとんど)はタメグチですから。
 日本ではこうは行かないでしょう。妊娠で堂々と学校行けるわけないし、親は欝になるだろうし、「世間様に顔向けできない」。ジュノは「KY」で友達はできないだろうし、引きこもりになってたりして。日本で、日本人を使って作れる映画じゃないですね。かなり重くなるでしょう。

madmaxさん、コメントありがとうございます。良い視点からコメントしていただき感謝します。
おっしゃる通り、日本で作れる映画じゃないですね。と同時に、日本でそのまま上映できる映画でもない、かなあ、と思った次第です。(だからジョークを込めてPG18)
それがアメリカの現実に近い、となると、アメリカ的感覚に付いていけないと感じる私は、アメリカには住めないですよね、アハハ。

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