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2009/01/12

イーグル・アイ(Eagle Eye)

デジタルに対抗できるのはアナログ感覚なんだよ

Eagleeye1  私の好きな監督スティーブン・スピルバーグが総指揮した映画、ということで、前評判は高くなかったけど見に行った。ハリウッド的大げさなアクションシーンや、ストーリーのオチも何となく予想できたので、そんなに期待はせずに鑑賞。
 エンタテーメント性、ストーリー性、また問題提起という点でこの映画を検証してみる。

 まず、エンタテーメント性。カーチェイスあり、タイマーがチクタク動くスリリングな展開あり、銃撃戦あり、で、ハリウッド的大仕掛けが好きな人にも楽しめる内容だろう。でも私のように、そんな場面に何のワクワク感も持たない人物には、退屈な時間ですが。

 次に、ストーリー性。これについては、私の予想はちょっと外れた。突然、主人公ジェリー(シャイア・ラブーフ)にかかってきた電話の主〈女性の声)は誰なのか、なぜ彼ともう一人シングルマザー・レイチェル(ミシェル。モナハン)が同じ女性の声の電話で指図されることになるのか。ストーリーに塗りこめられたいくつも小さなエピソードがちゃんとエンディングの種明かしでまとまってくるあたり、細部によく練られたプロットだと感じた。スピルバーグ総指揮の本領発揮、といったところか。

 最後に、問題提起という点。
 もし、この映画のように、自分の生活が全て見られている、操られている、そんな場所にいるとしたどうなるだろうか。いや、もうそういう社会になっているのだろう。到る所に監視カメラはあり、携帯電話を持ち歩くので、自分の居場所はすぐに把握されてしまう。個人情報はすべてコンピュータによって管理され、保存されている。コンピュータで計算された結果には疑いを持たず信じ込む。入力ミスが起こり得るにも関わらず、起きた場合を想定しない社会。この映画のように、そのコンピュータを、悪意を持った誰かによって操作されたら、人間は慌てふためるのみ。作家ジョージ・オーエルが小説「1984年」で描いた社会は、21世紀に入り、現実のものとなったといっていい。
Eagleeye2  で、この映画でも言及されるのだが、デジタルネット社会の盲点はアナログ。これはもう定説だろう。映画「ワールド・オブ・ライズ」でも最新技術を駆使するCIAに対し、マンパワーの力を信じるヨルダンの諜報機関や、伝達事項はすべて人から人へ直接行うテロ組織はアナログ手法で挑む。そのアナログ的手法に、最新技術がどうしても歯が立たない部分がある。この映画でも、主人公がそのことに気付くのだが、その時点で、彼の勝利は見えてくる。
 デジタル化した現代社会に生きる私たちに、アナログ的行動の大切さを伝えるという点で、この映画の問題提起はまさにup to dateだろう。

 また、知能を持ったコンピュータEagle Eye=アリアが、 「アメリカを危機に陥れた、という点で、この国の指導者は国家に背いたのだ」というのは、現代政治への明確な問題提起そのものだろう。アメリカの対テロ戦争が、逆に自国民を危険に陥れている、ということを指摘しているのだ。この台詞にドキッとこない人はいないだろう。問題提起というより、ブッシュ政権ヘの批判・毒のこもった皮肉、とでも言えようか。

 最後に、少しネタバレになるが、どうしても腑に落ちない場面を一つ。双子でいくら似ているからといって、コンピュータによる生体認識で、双子が全く同一に認識されるというのは、正直言って納得しかねるなあ。多少の誤差はかいくぐるにしても、双子はやっぱり別の人格で、身体でしょうに。

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