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2008/10/16

ゲット・スマート(Get Smart)

アメリカ風コメディとイギリス風コメディの違い

Getsmart  コメディに、アメリカ風とイギリス風があるとするなら、どちらを好みますか。イギリス風とは、皮肉たっぷり、ブラックジョークたっぷりの「モンティ・パイソン」が代表格。アメリカ風とは、単純な小ネタのオンパレード、ツッコミどころ満載の「それゆけ、スマート」タイプ。好みの違いで、この映画の評価は分かれるのでしょう。ちなみに私はイギリス風好きです。
 ということで、この映画、メル・ブルック製作のTVシリーズ「それゆけ、スマート」のリメイク・映画版には、私は今一つ満足できませんでした。007シリーズのパロディが随所にあり、たくさん登場する笑いの小ネタに、大笑いはしなくともクスクスっと笑え、その都度ツッコミたくなりますが、それも今一つパッと印象に残りません。

 試しにツッコミを入れてみます。(   )がそうです。
Getsmart2 電話ボックス出入り口(そんな所にあっても意味ないだろ!)、消火用ホースを使った武器(どこ飛ぶかわからんだろ!)、電波シールド(漏れないというより、聞こえないだろ!)、 ジャックナイフについた火炎放射器(一緒にする意味が分からん!)、飛行機についた脱出用グッズ(って、そこで脱出する意味あんの!)、前を見たまま後ろを見る(できるわけないの!)。
 そんな箇所がそれこそ5分に1回は登場します。愉快です。ただ、たくさんある割には、「ツボにはまる」ような笑いには至らないのです。もちろん、マックス・スマート役のスティーブ・カレルの真面目な表情と、そのドジさ加減には笑えます。適役です。でも、結局は自分でかなりの部分はフォローしてしまうので、大事には至りません。そこが私には「笑いに徹していない」と映ってしまうのです。

 ローワン・アトキンソンの「ジョニー・イングリッシュ」と言う映画がありました。設定はそっくりです。ただ、笑いには徹底しています。ミスはとことんミスし続けます。致命的なミスもします。ミスしたことを本人が気付かず、一つの映像をはさむことで観客に伝えます。そこが、毒です。本人は知らないのです。または、部下が上手にその場を収めます。だから、心底笑える(もしくは馬鹿にできる)のです。でも、皮肉がありすぎて笑えない人もいるでしょう。

 そこが、アメリカ風とイギリス風の違いなのだと思います。
 日本のコメディやギャグは、現代はアメリカ風に近いでしょう。単純に「笑う」ネタが多い、と言う点で。でも、落語や昔ながらのしゃべくり漫才は、皮肉やブラックジョークも入ったイギリス風に近いと思うのです。

 今度は別の視点からこの映画を考えてみます。
 コメディなら、ストーリーなど、評価ポイントの対象にはなりませんね。無理やり事件が起き、お決まりの潜入捜査に、危機一髪絶体絶命、裏切りにどんでん返し、最後は予定調和とご都合主義のハッピーエンド、で決まり。それでいいんです。それで楽しめるのですから。だから、ストーリーに期待はしません。イギリス風でも、アメリカ風でも同じ。
Getsmart4 むしろ、ストーリー構成の前提となる「場面設定」を楽しみたいと思うのです。残念ながら、核兵器を製造してテロ国家に売る、大統領を爆殺する、あまりにもありふれた設定です。現代の国際問題を入れればいい、というものではありません。コメディなら、もっと荒唐無稽な設定を望みます。「ジョニー・イングリッシュ」は、フランス人がイギリスの王になる、という訳の分からない設定です。あり得ないからこそ楽しめて笑えるのです。現実に起こりそうな設定では笑えません。以前の「それいけ、スマート」映画版は、爆発したら着ている服が脱げてしまう「ヌード爆弾」なるものが登場。あり得ない設定で、おフザケ度高すぎですが、だからこそ痛快です。その面でも、ちょっと物足りなさを感じました。

Getsmart3  かなり批判的にレビューしましたが、評価したい点はあります。スパイ映画のパロディ度。この映画は、畏敬の念を込めたオマージュに近いのかなと思います。例えば、マックスとエージェント99(アン・ハサウエイ)が乗るYarmy International Airline。Yarmyとは、TV版のマックス役のドン・アダムスの本名の苗字だそうです。他にも、007を意識したカットがたくさん出てきますが、それはみんなで007という名作を思い出す楽しさでもあります。愛情表現の一つだと思うのです。これがモンティパイソンだったら、相手が怒ってしまう程コケにするでしょう。もちろん、イギリス風コメディはそんなことお構いなしですが。

 最後に、アン・ハサウエイのパーティでのドレス姿、とても妖艶で美しくて、歴代のボンドガール以上だと思いました。私は「プラダを着た悪魔」以来のファンですが、あの姿に心ときめかない男性はいないでしょう。

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» 60年代スパイ・コメディ米ドラマの映画化☆ 『ゲット スマート / GET SMART』 ☆ [honu☆のつぶやき 〜映画に恋して〜]
60年代の全米人気TVシリーズ「それ行けスマート」の映画化作品だそうだけど、さすがにオリジナルは知らない(笑) 主演のスティーヴ・カレルは、出世作『30歳の童貞男』が気になりつつも未見のままなので、私にとっては初見。 アン・ハサウェイやザ・ロック改めドウェイン...... [続きを読む]

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