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2008/08/30

Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!(Mr.Bean's Holiday)

通じない3つの言語が織りなす妙技・・・ビーンに言葉は要らないのだ

329195_01_01_02  テレビ版全巻持っている程のMr.Bean大ファンの私。何年か前のMr.ビーンの劇場版第1作は、TVシリーズで使われたギャグの二番せんじ、ビーンが喋り過ぎ、無理やりストーリーをつなげて失敗作だった。続編はつまらなくなると言うのが相場。ならば2作目は、、、とあまり期待はしていなかった。だから、近くで劇場公開がなかったこともあり、今ごろDVD鑑賞することに。

 これが、嬉しい誤算。前作とは比べ物にならない傑作だった。

 私がそう考えるのは設定の秀逸さ。前作はビーンをアメリカに渡らせた。同じ英語圏。ところが今回はフランス。さらに、異なる3つの言語を上手く利用していた。英語を話す(というか、実際はほとんど話していない)ビーン(ローワン・アトキンソン)、フランス語を話す女優の卵サビーヌ(エマ・デュ・コーヌ)、ロシア語を話す少年ステファン(マックス・ボルドリー)。言葉では全く意志が通じない、だから表情やジェスチャーが重要になる。そして、言葉では伝わらないから、相手が何を考えているか、どうしたいのか、何を求めているのか、そして、何をしてあげればいいのか、心と心で感じ合わなければならないのだ。
329195_01_02_02  ビーンは本来、人の迷惑省みず、自分のしたいことだけにまっすぐ、そのためには手段は選ばず突き進む。その場を取り繕ったり切り抜ける感覚だけは鋭い。そんな人物なのに、ステファンを父の元に送り届ける気持ちになったのは、言葉に頼らないで気持ちを汲みとろうとした結果なのだろう。言葉が通じていたら、優しくはない、「お前は勝手に行け」と突き倒すだろう。だから、ステファンとビーンがお互い分かり合おうとするのが自然なのだ。
 ビーンはしゃべらないので、サビーヌはロシア人と勝手に思い込む。だから英語がしゃべれてもフランス語で話す。言葉が分からないビーンでも、映画撮影、女優、カンヌ映画祭に行く、それだけで彼女の気持ちを理解するのは容易だろう。(ま、ビーンが彼女の車に乗るのは不自然だし、彼女がビーンに優しく接するの理由ははっきりしないが、彼女のキュートさに免じて許そう。)ともあれ、人の言語を変えたこと、この設定が功を奏したと思う。

 この、言葉の違いも随所にコントとして使われていて、痛快だった。
 フランス語を褒められ、最後に「グラシアス」。これはスペイン語だけど本人は分かっていない。結局最後までこれで通す。(ちなみにフランス語は「メルシー」。)
 アビニョンの町で、少年とCD売り兄ちゃん、字幕では会話が成り立っているようにみえるが、ロシア語とフランス語で全くかみ合っていない。そのスキにスピーカーを拝借。その後の、オペラを口パクで演じる場面は笑いを越えて涙が出るほどだった。
 3人が出会った場面、ステファン少年がビーンにロシア語でサビーヌのことを「彼女か」と聞く。サビーヌはビーンにフランス語でステファンのことを「息子か。じゃあ結婚しているのか」と聞く。ビーンはまとめて、ウイ(yes)、と答える。2人は揃って、「やるねえ」と言う表情を見せる。

329195_02_01_02 こうした場面が、南フランスの景色や町並みとともに、映し出される。ロードムービー風な映像も、この映画に適度なテンポを加えていたと思う。異なる言語と景色、そしてストーリーがマッチしていた。それに加え、ビーンに余分なことを喋らせなかったこと、これもMr.ビーン・シリーズの原点に戻ったようで、効果的だった。

 この他、気になった点をいくつか下記に列挙。
 ハンディカメラをビーンが持って旅行するのには何か意味があるのかな、単に珍しいものを使いたがるだけかな、写した映像に何か意味があるのか、単なるギャグの道具なのか、と思いきや、カンヌ映画祭の場面でその意味が分かるようにしてあった。ちゃんと布石がうってあったんだ。

 ウイレム・デフォーの作った映画、見るからに独りよがりの映画。あれって、カンヌ映画祭は分かりにくい映画ばかりを評価している、という皮肉なのかな。

 ラストシーンで、海岸に向かう場面。(ネタばれしないで書きます。) この映像はこの映画の最高のギャグ。DVDで何度も繰り返し見てしまった。実によくできている。見事。この場面だけでも、ローワン・アトキンソンのギャグセンスが光る場面だ。

 顕彰の抽選の場面に出てきた女の子、Lily Atkinsonって、彼の娘のようだね。

 ビーン、鞄とパスポートなくして、ちゃんと戻ってきたのかな。無事にイギリスに帰れたかな。そういうことはミスタービーンでは気にしちゃダメでしょうね。

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