ニュー・シネマ・パラダイス (Nuovo Cinema Paradiso)
涙が止まらないエンディングシーン
私が見た映画で、5本の指にはいる名作。監督のトルナトーレの自叙伝的映画で、映画ファンに共感と感動を与える映画だ。

幼少時代をすごしたシチリアの小さな町で、子供の頃に映画好きにしてくれた年老いた映画技師アルフレッドと、後に有名な映画監督となる少年トトとの交流を描いている。狭い映写室で2人が小窓から映画を眺める場面や、映画館に入れない人たちのために、鏡を使って建物の壁に映画を映し出す場面、2つの町で同じ日に1本のフィルムで上映するという離れ業を青年になったトトが自転車で2つの町を往復して上映する場面、どれも映画が唯一の娯楽であった当時を偲ばせ、映画への愛情溢れる作品に仕上がっている。
亡くなった映画技師の男性が、主人公に残した遺品がラストシーンで流れるが、この瞬間涙が止まらない。映画の主人公だけでなく、見ている者も感情移入してしまうこのラストシーンは映画史上に残る名シーンだと思う。このシーンのために、様々なエピソードがストーリーに組み込まれているといっても過言ではない。
また、エンリコ・モリコーネ作曲の音楽も傑出している。古きイタリアの町並みと、モリコーネの作品がマッチして、映画の雰囲気を盛り上げている。多くのミュージシャンが、テーマ曲をカバーして演奏しているのもうなずける、名曲揃いのサウンドトラックである。「トトとアルフレッド」と言う1分少々の曲は、一度聞いたら忘れられない印象的なフレーズだ。(私は携帯の着信音をこれにしている。自分で音符を打って作りました!)
この映画は、劇場公開では2時間程度の長さであったが、その後ディレクターズカットとして3時間ほどの長さでも発売された。両方見た感想では、劇場公開版の方がよいと思う。ディレクターズカットの方は、主人公トトの青年期のエピソード(恋愛話)が長くつづられているが、その部分がやや冗長な感じを受ける。その部分が大幅にカットされている劇場公開版のほうが、ストーリーのテンポがよく、お勧めだ。


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